執行役員 熊取事業所長 菊池 恒臣
所在地
大阪府泉南郡熊取町
主な製品
PWR燃料(加工能力 284tU / 年)
敷地面積
約28,000m2
建屋面積
約11,000m2
従業員数
約240名
1964年
研究・製造施設建設(住友電気工業㈱)
1966年
動力・製造施設建設(住友電気工業㈱)
1972年
熊取製造所(現:熊取事業所)として住友電気工業㈱熊取製作所核燃料部から事業(施設・設備等)を移管
1974年
PWR燃料集合体1体目を出荷(関西電力(株)殿美浜原子力発電所向け)
1977年
熊取町と安全協定締結
1979年
エンジニアリングサービス事業開始
1999年
電子線照射サービス事業開始
PWR燃料事業でISO9001認証を取得
熊取事業所でISO14001認証を取得(1999年~2013年)
2000年
電子線及びX線照射サービス事業でISO9002、ISO13488を取得
2003年
PWR 燃料納入累計6,000体を達成
蒸気発生器検査業務にてISO9001を取得
2004年
労働安全衛生マネジメントシステム(JISHA方式適格OSHMS)
認定取得(2004年~2020年)
2019年
電子線照射サービスの提供終了
環境モニタリング状況を掲載しています。
万が一、原子力災害が発生した場合に備え、法令により原子力事業者防災業務計画を定め、年1回定期的に見直し(修正)を行っています。
熊取事業所の安全・安心に関する取組みについて、小冊子で紹介しています。
熊取事業所の事業内容を教えてください。
熊取事業所は、1972年原子燃料工業設立と同時に住友電工からウラン燃料の成型加工工場として移管されました。関西電力をはじめ、九州電力、四国電力、北海道電力、日本原子力発電の国内電力会社が保有するPWR型軽水炉用発電所向けの燃料、関連するサービスの提供を行っています。また、現在、建設が進められております国内MOX燃料工場の設計・建設・試運転に関わる技術支援も行っております。
1979年には、エンジニアリングサービス事業を開始し、燃料などの検査に関連したソフト及びハード面の技術サービスや原子力発電所内の主要機器の検査・補修業務などを実施しています。近年では、社会インフラ診断サービスとして、高速道路やトンネル内のアンカーボルトの健全性確認のための検査装置や解析サービスの提供も行っています。
熊取事業所の特徴はどんな点ですか?
熊取事業所は、敷地面積約28,000m2の中に年間加工能力284tUの燃料加工工場、燃料耐震試験、流水試験などのための試験施設、発電所の燃料保管プールやPWR設備特有の蒸気発生器を模擬したモックアップ施設を備えています。
従業員は地元出身者が中心ですが、最近では、関東、東北、九州地区などの出身者も増え、個性豊かなメンバーで構成されています。それぞれの業務に対する誇りと責任が強く、言うべきことは互いに伝え合い、理解しあいながら業務を進める気質が特徴です。
安全性や保安面で取り組んでいることは?
当社の使命は、発電所に高品質の燃料を納入して電力安定供給に寄与することですが、そのためには、工場を健全に維持・管理し、安全に操業していくことが重要です。これを実現するには、やはりコンプライアンスが大前提であり、我々の業務の持つ社会的な責任を常に意識し、法令はもちろん自ら決めたルールを確実に守ることを全従業員に教育・指導しています。これら安全、保安、核物質防護といった活動について、関係官公庁はもちろん地域の皆様にもきちんと理解して頂けるように説明責任を果たしていくことが重要であると考えています。
現在は、福島第一原発事故後に新たに定められた、核燃料施設等に係る新規制基準に事業所を適合させるため、各種対応を進めています。この取り組みにより、より安全に工場の操業ができるよう努めて参ります。
技術の向上のために取り組んでいることは?
技術と一口に言っても、原子燃料に関する技術の他、燃料サイクル技術、原子力発電所の検査・保修技術、放射線利用技術など分野は多岐にわたります。福島第一原発事故以降、廃炉関連の新規事業にも取り組んでおり、さらにその範囲は広がっています。これらを総合的に向上させるためには、地道ではありますが個々の技術者の力量を上げていくことが重要です。業務目標に関連した自己啓発目標を定め、これを会社として支援しています。国家試験による資格取得も大いに奨励しています。
地域の方々の安心のために取り組んでいることは?
私たちは、工場を安全に、安定して操業することがもちろん一番重要なことだと考えておりますが、そのような姿を広く皆さんにご覧頂きたいと思っております。現在は新規制基準対応工事中のため、工場の一般見学会は見合わせていますが、毎年春に京都大学複合原子力科学研究所一般公開の会場で、事業の紹介をさせていただいております。地域住民の方々を含め、多くの皆様にご説明することでお互いの理解を深める良いコミュニケーションの場になっていると思います。新規制基準対応が完了して工場の操業が再開しましたら、工場の一般見学会も是非再開したいと思います。
地域の皆様に工場をご覧いただくことで、私ども従業員の素顔を知っていただくことが、安心に繋がっていくのだろうと感じております。
さらに、社外の方のご意見を伺う場として、熊取事業所で安全評議会と称している識者の方達との意見交換会も定期的に開催し、常に「社外の方の視点」を意識して安全操業に取り組んでいます。
原子力関連法に基づき、文書を公表しています。